
「共有持分なんて、誰が買うんだろう」「買取業者って言うけど、本当に存在するの?」「なぜそんなものを買うのか、むしろ怪しい…」
共有持分の売却を検討し始めると、こうした疑問や不信感が先に立つのは自然なことです。実際、一般の不動産会社では共有持分の取り扱いを断られるケースがほとんどです。
しかし、共有持分を専門に買い取る業者は確かに存在し、法律上も完全に合法です。では、なぜ彼らは「誰も買わない」と言われる共有持分を買うのでしょうか。
結論から言えば、買取業者には「単独所有にまとめて転売する」「他の共有者に買い取らせる」「共有物分割請求で現金化する」の3つの出口戦略があります。つまり、共有持分を「仕掛け」として買い取り、最終的に利益を得るビジネスモデルを持っているのです。
この記事では、共有持分買取業者の実態・目的・ビジネスモデルを包み隠さず解説します。「怪しい」と感じる理由を一つひとつ分解し、信頼できる業者とそうでない業者の見分け方までお伝えします。
あわせて読みたい
この記事を書いた人
訳あり不動産 買取相談センター 編集部
共有持分・再建築不可・空き家・相続不動産など、売却時に判断が難しい不動産情報を調査・整理する編集チームです。公式情報や公開データをもとに、相談先選びで迷いやすいポイントを中立的にまとめています。
共有持分は、物件の状態だけでなく、持分割合、他共有者との関係、占有状況によって査定条件が変わります。1社だけで判断せず、共有持分や訳あり不動産に慣れた会社を比較しておくと、手取り額や進め方の違いを把握しやすくなります。
共有持分の売却で迷ったら
目次
- 1 共有持分に強い買取業者を比較
- 2 共有持分買取業者とは?「誰も買わない」は誤解
- 3 なぜ「共有持分買取業者は怪しい」と思われるのか
- 4 共有持分買取業者の本当の目的——3つの出口戦略
- 5 なぜ一般の不動産会社は買わず、専門業者は買えるのか
- 6 買取業者と仲介業者、どちらが得か?【比較表】
- 7 共有持分の買取価格が安くなる理由
- 8 買取業者に売るメリット・デメリット
- 9 信頼できる共有持分買取業者の見分け方【8つのチェックポイント】
- 10 共有持分買取業者に関するよくある質問(FAQ)
- 10.1 Q. 共有持分買取業者はなぜ共有持分を買うのですか?
- 10.2 Q. 共有持分の売却は合法ですか?他共有者の同意は必要ですか?
- 10.3 Q. 買取価格はなぜ安いのですか?相場はどのくらいですか?
- 10.4 Q. 買取業者に売った後、残された家族や共有者はどうなりますか?
- 10.5 Q. 買取業者と仲介業者、どちらで売るべきですか?
- 10.6 Q. 悪質な買取業者を見分ける方法はありますか?
- 10.7 Q. 大阪など地域によって買取業者は違いますか?
- 10.8 Q. 買取業者に売却するまでの流れを教えてください。
- 10.9 Q. 買取価格の交渉は可能ですか?
- 10.10 Q. 売却後に「やっぱりやめたい」と取消しはできますか?
- 11 まとめ
共有持分に強い買取業者を比較
共有持分は、一般的な不動産よりも権利関係や共有者との調整が問題になりやすい分野です。 高く・早く・安全に売却を進めるには、共有持分や訳あり不動産の買取に慣れた専門業者を複数比較することが大切です。
ワケガイ
株式会社ネクスウィル
共有持分を含む訳あり不動産を、全国対応の専門会社に相談したい人向け
- スタッフ全員が宅地建物取引士
- 士業連携あり
- 契約不適合責任の免責相談可
ラクウル
株式会社ネクサスプロパティマネジメント
スピード感を重視して、現況のまま早めに整理したい人向け
- AI査定あり
- 自社直接買取
- 弁護士・司法書士連携
成仏不動産
マークスライフ株式会社
共有持分に加えて、事故物件や相続・残置物問題もある人向け
- 事故物件特化
- 特殊清掃・遺品整理対応
- 相続・税務相談も視野
| 業者名 | 対応エリア | 共有持分との相性 | スピード | 費用 | 特徴 | 相談先 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| No.1 ワケガイ 株式会社ネクスウィル | 全国 | 共有持分・再建築不可・空き家など幅広い訳あり不動産に対応 | 最短3日で現金化 | 査定無料・仲介手数料不要 |
|
公式サイト |
| No.2 ラクウル 株式会社ネクサスプロパティマネジメント | 全国 | 共有持分・事故物件・再建築不可など幅広い難案件に対応 | 最短即日 | 査定・現地調査無料 |
|
公式サイト |
| No.3 成仏不動産 マークスライフ株式会社 | 全国 | 事故物件・孤独死・ゴミ屋敷など心理的負担の大きい物件に強い | 最短即日入金 | 査定無料・買取後の売主責任なしを訴求 |
|
公式サイト |
| No.4 訳あり物件買取プロ 株式会社ブリリアント | 東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県 | 1都3県の借地権・底地・再建築不可・共有持分などに対応 | 最短7日実績あり | 査定・出張費無料 |
|
公式サイト |
| No.5 借地権相談所 株式会社ハウスクル | 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県 | 借地権・底地・地主トラブルなど権利関係の複雑な案件に強い | スピーディーに売買可能 | 相談・出張・調査無料 |
|
公式サイト |
※ 買取価格や対応可否は、物件の所在地、持分割合、共有者との関係、登記状況、残置物の有無などで変わります。 共有持分の売却では、1社だけで決めず、複数社の査定条件を比較することをおすすめします。
掲載順は当サイト編集部の評価基準(対応範囲・公開情報の充実度・スピード等)によるものです。
共有持分買取業者とは?「誰も買わない」は誤解
共有持分買取業者とは、不動産の共有持分(所有権の一部)だけを専門に買い取る不動産業者です。相続や離婚などで複数の人が1つの不動産を共有しているケースで、一部の共有者が「自分の持分だけ手放したい」と考えたときに買取の窓口となります。
一般の不動産会社が共有持分を買わない理由は単純で、「権利関係が複雑で再販が難しい」からです。共有持分だけを買っても、他の共有者がいるため自由に使ったり売ったりできません。一般の不動産会社にとってはリスクが大きすぎる取引なのです。
一方、共有持分買取業者は、この「複雑な権利関係を整理するノウハウ」を持っています。他の共有者との交渉方法、持分の集約方法、場合によっては裁判手続きまで含めた出口戦略をあらかじめ持っているため、リスクを計算した上で買取ができるのです。

なぜ「共有持分買取業者は怪しい」と思われるのか
この記事のテーマの核心でもある「怪しさ」の正体を、先に整理しておきます。共有持分買取業者が怪しまれる理由は、大きく4つに分けられます。
| 「怪しい」と感じる理由 | その背景 |
|---|---|
| ① 一般の不動産会社が断るのに、なぜか買い取る | ノウハウがない会社にはリスクが大きく見えるが、出口戦略を持つ専門業者にはチャンスになる |
| ② 買取価格が市場価格の30〜50%と安い | 再販までのリスク・手間・利益を差し引いた結果。買い叩きではない |
| ③ 売却後に残された共有者がトラブルに巻き込まれる | 業者が新しい共有者となり、賃料請求や訴訟を起こす可能性がある |
| ④ 不安を煽る営業や強引な契約を迫る業者が存在する | 一部の悪質業者が「他では売れない」と脅し、安値で買い叩く手口を使う |
これらの「怪しさ」の原因は、買取業者のビジネスモデルそのものと、一部の悪質業者の存在の2つに集約されます。「買取業者=悪」ではなく、仕組みを理解した上で、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

共有持分買取業者の本当の目的——3つの出口戦略
買取業者が共有持分を買う目的は、一言で言えば「利益を得ること」です。では、買い取った持分からどうやって利益を出すのでしょうか。代表的な出口戦略は以下の3つです。
出口① 単独所有にまとめて転売する(最も多いパターン)
最もオーソドックスな方法は、他の共有者からも持分を買い集め、単独名義にしてから市場価格で転売するというものです。
流れとしては以下の通りです。
- まず一人の共有者から持分を安く買い取る(市場価格の30〜50%程度)
- 次に、残りの共有者に対して持分の買取を順次交渉する
- すべての持分を取得できたら単独名義に変更する
- リフォームなどを行い、一般の不動産として市場価格で売却する
不動産は共有状態のままだと売却に全員の同意が必要で、住宅ローンも使えません。しかし単独名義になれば通常の不動産として自由に売却でき、価格も跳ね上がります。この「買取価格」と「転売価格」の差額が業者の利益となります。
出口② 他の共有者に買い取らせる
2つ目の方法は、買い取った持分を、残された共有者に「買い取らせる」というものです。この手法が機能するのは、次のようなケースです。
- 残された共有者がその不動産に住み続けたいと考えている
- 「第三者(業者)が共有者になるのは困る」と感じている
- 自分の名義にまとめたいと思っている
この心理を利用して、業者は取得した持分に利益を上乗せした価格を提示し、共有者に買取を迫ります。共有者にとっては「高いけど、第三者と共有するくらいなら…」と応じるケースが少なくありません。
出口③ 共有物分割請求で強制的に現金化する(最終手段)
話し合いで残りの共有者との合意が得られない場合、最終手段として「共有物分割請求訴訟」という法的手続きに進むことがあります。
これは民法第256条・第258条に基づく手続きで、共有者であれば誰でも裁判所に申し立てることができます。裁判所は主に以下の3つの方法で共有状態を解消します。
| 分割方法 | 内容 | 現実的な頻度 |
|---|---|---|
| 現物分割 | 土地を物理的に分ける | 少ない(分けられない物件が多い) |
| 代償分割 | 一人が単独所有し、他の共有者に代償金を払う | 条件が合えば |
| 換価分割 | 不動産を競売にかけて現金化し、分配する | 最も多い |
このうち最も多いのが「換価分割」です。不動産を競売にかけ、売却代金を持分割合に応じて分配します。ただし競売では市場価格より低い価格での売却となることが多く、残された共有者にとっては大きな損失になります。
訴訟は業者にとっても最終手段であり、時間と費用がかかるため、できれば避けたい方法です。しかし交渉が決裂した場合には、法的な権利として行使される可能性があることを理解しておきましょう。
この「出口③」の存在こそが、「一般の不動産会社は買わないのに、専門業者は買える」理由の核心です。

なぜ一般の不動産会社は買わず、専門業者は買えるのか
「一般の不動産会社は買わないのに、なぜ専門業者は買えるのか」——この疑問の答えは、民法第206条にあります。
民法第206条(所有権の内容)
所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。
(出典:e-Gov法令検索)
この条文により、自分の持分だけを売却することは、他の共有者の同意がなくても自由に行えます。つまり、共有持分の売却自体は完全に合法なのです。
一般の不動産会社が買わないのは「違法だから」ではなく、「ビジネスとして成り立たないから」です。一方、専門業者は出口戦略(単独所有化・転売・訴訟など)を持っているため、リスクを計算した上で買取に踏み切れます。
この違いが、「一般の会社は断るのに、なぜか買取を打診してくる業者がいる」という現象の理由です。
ポイント
共有持分買取の合法性を整理すると以下の通りです。
- 自分の持分の売却 → 民法206条により、他共有者の同意は不要・合法
- 物件全体の売却 → 民法251条により、全共有者の同意が必要
- 買取業者による買取 → 合法。業者は出口戦略(転売・訴訟)を持っているから買える
あわせて読みたい

買取業者と仲介業者、どちらが得か?【比較表】
共有持分の処分方法として、買取業者に売る以外に「仲介業者に一般の買主を探してもらう」という方法もあります。ただし、共有持分の仲介は現実的には難しいのが実情です。
両者の違いを表にまとめました。
| 項目 | 買取業者 | 仲介業者 |
|---|---|---|
| 取引形態 | 業者が直接買い取る | 売主と買主の間に入って仲介する |
| 他共有者の同意 | 不要(自分の持分のみ) | 物件全体の売却になるため全員の同意が必要 |
| 売却期間 | 最短数日〜数週間 | 数ヶ月〜半年、または見つからないことも |
| 売却価格 | 市場価格の30〜50%程度 | 市場価格に近い(ただし買主が限られる) |
| 仲介手数料 | 不要 | 発生(上限3%+6万円+税) |
| 契約不適合責任 | 免除される場合が多い | 一般的には負う必要あり |
| 他共有者への通知 | 法律上の通知義務はなし | 全員の同意が必要なため避けられない |
この表からわかる通り、共有持分を短期間で確実に現金化したい場合は買取業者が現実的な選択肢です。一方、「できるだけ高く売りたい」「共有者全員が同意している」という場合は、通常の不動産としての売却が有利になります。
ただし、共有持分のまま一般の買主を見つけるのは極めて難しいのが実情です。多くの仲介業者は共有持分の扱いに慣れておらず、そもそも買主が見つからないケースがほとんどだからです。

共有持分の買取価格が安くなる理由
「市場価格の30〜50%」と聞くと、「安すぎる」「損をするのでは」と感じるかもしれません。しかし、この価格設定には合理的な理由があります。
買取価格は、以下の3つの要素を差し引いた金額になります。
① 再販までのリスク
業者は買い取った持分を必ずしもすぐに転売できるとは限りません。他の共有者との交渉が長引く、訴訟になる、競売でも希望価格で売れない——こうしたリスクをあらかじめ織り込んで価格を設定します。
② 手間と時間
買取から単独所有化・転売までにかかる手続きの手間も価格に反映されます。他の共有者との交渉、登記手続き、場合によっては訴訟対応まで、多くの工程が必要です。
③ 業者の利益
当然ながら業者もビジネスとして運営しているため、利益を上乗せします。この利益分が前もって差し引かれることで、市場価格より低い買取価格になります。
共有持分の買取価格は「不動産の価値」ではなく、「その持分を現金化するまでの手間とリスクを差し引いた価格」と考えると理解しやすいでしょう。
また、同じ共有持分でも、以下の条件によって査定額は大きく変わります。
- 持分割合の大きさ(過半数かどうか)
- 他の共有者との関係性(連絡が取れるか、協力的か)
- 物件の状態(空き家か、誰かが住んでいるか)
- 物件の立地と市場価値
- 共有者の人数(多いほど複雑になる)
「相場は30〜50%」と言われても、実際の提示額はケースによって大きく異なります。複数の業者で査定を比較することが重要な理由です。

買取業者に売るメリット・デメリット
メリット
1. 他共有者の同意が不要
民法第206条に基づき、自分の持分だけなら単独で売却できます。「共有者が反対している」「連絡が取れない」といった状況でも、自分の意思だけで売却を進められます。
2. 短期間で現金化できる
買取業者に売る場合、契約から最短数日〜数週間で現金を受け取れます。相続税の納付期限が迫っている、生活資金が必要など、急ぎのケースに適しています。
3. 仲介手数料がかからない
買取は「業者が直接買い取る」取引のため、仲介手数料は発生しません。売却時に支払う費用は実費のみです。
4. 共有者と顔を合わせずに済む
「共有者と話をすると揉める」「顔を合わせたくない」という場合でも、業者が窓口になるため直接のやり取りを避けられます。
デメリットと回避策
1. 価格が市場価格より低くなる
最大のデメリットは価格面です。市場価格の30〜50%程度になるため、「もっと高く売れるはず」と感じるかもしれません。
回避策:複数の買取業者で査定を比較することで、少しでも高い条件を引き出せます。また、買取ではなく共有物分割請求や共有者間での売買など、他の選択肢も併せて検討しましょう。
2. 売却後に残された共有者と関係が悪化する可能性
「勝手に持分を売った」と他の共有者から非難されることがあります。特に親族間では、売却後に法的なトラブルに発展するケースもゼロではありません。
回避策:売却前に他の共有者に伝えられる場合は、事前に説明しておくことをおすすめします。どうしても伝えられない事情がある場合は、業者と相談の上で対応を決めましょう。
3. 契約不適合責任を免責されるケースが多い
買取業者の場合、契約書で契約不適合責任(隠れた瑕疵に対する責任)を免除する特約が付くことが一般的です。売却後に「実は建物に欠陥があった」と判明しても、原則として責任を問えません。
回避策:契約書の内容を必ず確認しましょう。あまりにも買主に不利な特約が含まれている場合は、契約前に司法書士や弁護士に相談することも検討してください。
あわせて読みたい
売却後に残された共有者はどうなる?
これは多くの読者が気にするポイントです。「自分は売ってスッキリしても、残された家族や親族に迷惑がかかるのでは」という不安があるでしょう。具体的に、残された共有者に起こりうる4つのリスクを説明します。
リスク①:業者から執拗な買取交渉を受ける
業者は単独所有を目指すため、残された共有者に対して持分の売却を持ちかけます。「毎日のように電話がかかってくる」「夜間に訪問される」といった強引な営業を受ける可能性があります。
リスク②:賃料・使用料を請求される
残された共有者がその不動産に住み続けている場合、業者は民法第249条に基づき、持分割合に応じた使用料(家賃相当額)を請求することができます。今まで親族間では請求されていなかった費用が、突然発生する可能性があります。
リスク③:明け渡しや立ち退きを要求される
さらに事態が悪化すると、業者が「賃料不払い」などを理由に居住者に対して明け渡しを求めるケースもあります。業者に強制的に退去させる権限はありませんが、精神的に追い詰められる恐れがあります。
リスク④:共有物分割請求訴訟を起こされる
最終的に業者が裁判所に訴訟を提起し、競売(換価分割)に持ち込まれるケースがあります。競売では市場価格より低い価格での売却となり、住んでいる共有者は家を失う可能性があります。
つまり、「自分は売って終わり」ではなく、その後の共有状況にも影響が及ぶということを理解しておく必要があります。とはいえ、それは「売らなければ起こらなかったこと」ではなく、もともと共有状態に内在していた問題が表面化するだけとも言えます。

信頼できる共有持分買取業者の見分け方【8つのチェックポイント】
共有持分の買取業者と一口に言っても、その実態はさまざまです。特に気をつけたいのが、以下のような「悪質業者の典型的な手口」です。
注意
悪質業者に見られる危険なサイン
- 「今すぐ決めないとこの金額は出せない」「今日中に契約しないと」と急かす
- 「他では絶対に買い取ってもらえない」「他の業者はこんな条件出せない」と不安を煽る
- 査定額の根拠を明確に説明できない
- 宅地建物取引業の免許番号を表示していない
- 「契約後に詳細を調査する」と言って、あいまいな条件で契約を迫る
安心して取引できる業者を見分けるためのチェックポイントを8つ紹介します。
| チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| ① 宅地建物取引業の免許を持っているか | 業者のホームページや事務所に免許番号が表示されているかを確認。国土交通省の「宅地建物取引業者検索システム」でも確認可能 |
| ② 共有持分の買取実績が豊富か | ホームページやブログで、共有持分の買取実績や事例が紹介されているかを確認。公開実績が少ない業者は対応に不慣れな可能性あり |
| ③ 査定額の根拠を明確に説明してくれるか | 「なぜこの価格になるのか」を数値や根拠とともに説明してくれるか。「相場です」だけで済ませる業者は要注意 |
| ④ 弁護士や司法書士と連携しているか | 共有物分割請求や登記手続きには専門家の関与が必要。連携先が明示されているか、どの程度関与するのかを確認 |
| ⑤ 口コミや評判が確認できるか | Googleの口コミ、その他のレビューサイトで評価を確認。「強引な営業」「契約後に追加費用」などのネガティブな声がないか注意 |
| ⑥ 買取代金を現金一括で支払えるか | 分割払いや後払いを提案する業者は要注意。信頼できる業者は現金一括での支払いに対応する |
| ⑦ 移転登記と代金の受け渡しを同時に行えるか | 「先に登記手続きを済ませて、後日入金」という条件は登記詐欺のリスクあり。同時決済に対応しているか必ず確認 |
| ⑧ 売買契約を急かさないか | 「1社だけで決めずに比較してください」と言える業者は自信の現れ。「すぐに決めないと」と急かす業者は警戒 |
特に重要なのは②実績と③査定根拠の説明、そして⑦同時決済です。共有持分の買取は、一般の不動産取引とは異なる専門知識が必要です。経験の浅い業者に依頼すると、手続きが滞ったり、不当に低い価格で買い取られたりするリスクがあります。
また、宅建免許の番号に「国土交通大臣(3)第○○号」のように( )内に数字が入っている場合、その数字は更新回数を示します。数字が大きいほど長年の営業実績がある証拠で、信頼性の判断材料になります。
共有持分買取業者に関するよくある質問(FAQ)
Q. 共有持分買取業者はなぜ共有持分を買うのですか?
A. 買取業者には、買い取った持分を「単独所有にまとめて転売する」「他の共有者に買い取らせる」「共有物分割請求で現金化する」という3つの出口戦略があります。このいずれかの方法で利益を得るために買い取っています。
Q. 共有持分の売却は合法ですか?他共有者の同意は必要ですか?
A. 自分の持分だけを売却することは、民法第206条により完全に合法です。他の共有者の同意は必要ありません。ただし、物件全体を売却する場合は民法第251条により全員の同意が必要です。
Q. 買取価格はなぜ安いのですか?相場はどのくらいですか?
A. 買取価格には、再販までのリスク・手間・業者の利益が差し引かれます。一般的な相場は市場価格の30〜50%程度ですが、持分割合や物件の状態、共有者の人数によって変動します。
Q. 買取業者に売った後、残された家族や共有者はどうなりますか?
A. 業者が新しい共有者として登記されます。その後、業者は他の共有者に対して持分の買取を打診したり、賃料を請求したり、場合によっては共有物分割請求を行う可能性があります。売却前に他の共有者に伝えられる場合は、事前に説明しておくことをおすすめします。
Q. 買取業者と仲介業者、どちらで売るべきですか?
A. 短期間で確実に現金化したい場合は買取業者、できるだけ高く売りたい場合は仲介が向きます。ただし共有持分の仲介は買主が見つかりにくいため、現実的には買取業者が有力な選択肢です。
Q. 悪質な買取業者を見分ける方法はありますか?
A. 「今すぐ決めないと」「他では買い取ってもらえませんよ」と急かす業者、査定額の根拠を説明できない業者、宅建免許を持たない業者、同時決済に対応しない業者は注意が必要です。複数の業者で比較するのが最も確実な対策です。
Q. 大阪など地域によって買取業者は違いますか?
A. 買取業者の多くは全国対応または広域対応しています。地域によって法律や制度が異なるわけではないため、遠方の業者でも問題なく取引できます。査定は郵送や書類だけで行えるケースが多いです。
Q. 買取業者に売却するまでの流れを教えてください。
A. 大まかな流れは以下の通りです。
① 複数の買取業者に問い合わせる
② 物件情報や登記簿謄本を基に査定を受ける(無料)
③ 各社の査定額・条件を比較する
④ 契約する業者を決め、売買契約を締結する
⑤ 決済・引渡し・登記手続きを行い、代金を受け取る
Q. 買取価格の交渉は可能ですか?
A. 交渉の余地はあります。特に複数の業者で査定を比較していることを伝えると、条件が改善されるケースがあります。ただし、あまりにも高い価格を要求すると印象が悪くなるため、相場観(市場価格の30〜50%)を理解した上で交渉するとよいでしょう。
Q. 売却後に「やっぱりやめたい」と取消しはできますか?
A. 売買契約締結後の一方的な取消しは原則としてできません。不動産売買はクーリング・オフの対象外となるケースがほとんどです。どうしても取消しが必要な場合は違約金が発生する可能性があるため、契約前に十分に検討しましょう。契約前に複数社を比較し、納得してから契約することが重要です。
まとめ
あわせて読みたい
共有持分買取業者は、一般の不動産会社が扱わない共有持分を専門に買い取り、「単独所有化して転売」「他の共有者への売却」「共有物分割請求」という3つの出口戦略で利益を得るビジネスを営んでいます。
「怪しい」「なぜ買うのかわからない」という不信感を持たれることが多い業種ですが、その実態を理解すれば、共有持分を手放したい人にとっては有効な選択肢の一つであることがおわかりいただけるでしょう。
大切なのは、次の3つです。
- 1社だけで判断せず、複数の業者で査定を比較すること
- 買取価格が安くなる理由(リスク・手間・利益)を理解しておくこと
- 売却後の共有状態の変化まで見据えて判断すること
共有持分の買取に「絶対に正しい選択」はありません。あなたの状況(急ぎかどうか、共有者との関係、物件の状態)によって最適な方法は変わります。まずは複数の買取業者に査定を依頼し、選択肢を広げた上で判断してみてはいかがでしょうか。